ナポリ

2015年10月05日

Italyii編集部

【コラム】イタリア南部で食した、感激のモッツァレラチーズ。

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本場のモッツァレラチーズは、濃厚で上質な味わいなのだそう。その魅力をコラムでご紹介します。

モッツァレラチーズの「本場の味」


イタリアの食材といって思い浮かぶものの中に、ピッツァ・マルゲリータやカプレーゼに使われているモッツァレラチーズを挙げる方は多いのではないでしょうか。

「モッツァレラチーズって、真っ白で味も素っ気もない淡泊なチーズでしょ?」と思っている方、ぜひとも本場でモッツァレラを食べてみて下さい!
このチーズに対する価値観が劇的に変わることでしょう。


Photo by The Pizza Bike

Photo by The Pizza Bike

https://www.flickr.com/photos/thepizzabike/15992023573


モッツァレラはイタリア南部発祥のチーズ!


モッツァレラチーズは、イタリア南部、カンパニア州のサレルノ発祥。
他のポピュラーなチーズと違い、熟成させず出来立てを食すフレッシュタイプのチーズです。
そして意外と大事なのが、正統派水牛のミルクから作られたものと、一般的な乳牛から作られたものの二種類があるということです。
水牛と乳牛のミルクの違いは歴然。
さらに、素材を厳選し熟練の技術によって作られたモッツァレラは得も言われぬ美味しさなのです。

それでは、筆者が実際に食した本場のモッツァレラの感想とともに、チーズ巡りの旅に出てみましょう。


サレルノの農場で、手作りモッツァレラを見学!


向かうのはやはり、このチーズ発祥の地カンパニア州。
本場サレルノ近郊には、モッツァレラを作るチーズ工場や水牛を飼育する農場が沢山あり、ナポリやアマルフィーから足を伸ばすこともできます。
サレルノにある農場のひとつ、Agriturismo La Sorgente。
家族経営の長閑な農場で、古くから受け継がれてきた伝統の製法でモッツァレラ、ピッツァ、レモンチェッロを作る様子を見学することができます。

■農場の参考画像はこちら!
https://www.flickr.com/photos/jennandjon/6021395603/in/album-72157627260395863/

サレルノのヒルサイドにある農場には、牛やガチョウが思い思いに寛いでいて、レモン、オレンジ、ウォールナッツなどの木々が茂る小道が続きます。
お目当てはオーナーのマルチアーノ家三代目、マリアさんのモッツァレラチーズ作り。
彼女は365日欠かさずチーズを作り続けているベテランなのだとか。

モッツァレラは、まず凝集して木綿豆腐のようになったカードという塊と乳清部分とに分けられ、その後カードに湯を注いでよく練ります。
こここそがベテラン技の必要なところ。

もっちりとした食感を生み出すのには、カードを練る過程が非常に重要になってきます。
それが終わると素早くこぶし大に引きちぎり、塩水に漬けて30分で出来上がり。

■チーズ作りの参考画像はこちら!
https://www.flickr.com/photos/brucegdc/8929276136


ダイニングで出来立てのモッツァレラを


La Sorgenteのダイニングルームでは、出来立てのモッツァレラや、100%オーガニックの自家製食材を使用した安全で美味な料理が楽しめます。
モッツァレラは出来立てが命。

フレッシュで、ミルクのコクと風味たっぷりのモッツァレラは、日本で食べる輸入物とは全く別物です。モッツァレラから水分を抜いてスモークしたスカモルツァやカッチョカヴァッロ、モッツァレラを作る過程で出来た乳清から作るリコッタチーズもなかなかのお味。


おいしいチーズたちを、本場でぜひ

おいしいチーズたちを、本場でぜひ

◆Agriturismo La Sorgente
http://www.camerefattoria.it/Campania/Sorrentino/Sorrento/Prodotti/Azienda-Agricola-La-Sorgente/index.it.html



現地の人も大絶賛「Tenuta Vannulo」のモッツァレラ


さてもう一軒、イタリア最高だとイタリア人にも外国人にも絶大な人気を誇るのが、Tenuta Vannuloのモッツァレラ。
Tenuta Vannuloはバイオロジー農法により、水牛の飼育、搾乳、チーズの製造、販売までを一貫して行う大規模な農場です。
徹底的に品質管理が行き届いたモッツァレラは、上質で、味わい深く、一度食べると脳裏に焼き付いて離れない美味しさなのです。

■農場の参考画像はこちら!
Buffalo cows 'house'

Happy buffalo cows ...


広大な敷地には水牛の飼育スペースが広々と設けられ、水牛たちにストレスを与えないようにと人の姿がほとんど見当たりません。
徹底したオートメーション化により、人の手を最小限度に留めることができるのです。
製造段階では、ベテラン職人の手によって次々とチーズが生み出されていく様子を見学することができます。


現地でしか食べられない!?


品質管理を徹底させるため、残念ながらここのモッツァレラはどこにも卸しておらず、もちろんお取り寄せもできません。
つまり現地に来て買うしかないのです。
購入したモッツァレラは、冷蔵せずすぐに食べるのがポイントです。
本場のモッツァレラは常温で3~4日保存可能。
宿に持ち帰って食べるのが良いでしょう。

食べ方はとにかくシンプルに。
まるごとそのままか、トマトとバジルを添える程度にしてオリーブオイルと粗びき黒胡椒を少々。
豪快に真二つに割って頬張ります。

口に含んだ途端、弾力のある表面を割って溢れ出る濃厚なミルク。
かすかな塩味がコクと風味を際立たせ、これが本当のモッツァレラ!?
日本で食べる、淡白なものとはまるで別物です。


※参考イメージ:シンプルな食べ方で、お確かめください。
編集部注:こちらのチーズは、モッツァレラと同じ製法で作られながらも、よりフレッシュな質感の「ブッラータ」と呼ばれるチーズです。
Burrata pugliese (Apulian Burrata)


◆Tenuta Vannulo
http://www.vannulo.it/gallery.php?lang=en



南イタリアの旅以降、筆者は大のモッツァレラ好きになってしまいました。
食卓にも度々上がります。
日本でも美味しいものを食べたい、という場合はデパートやチーズ専門店でカンパニア州、またはイタリア南部産のチーズを探し、乳牛ではなく水牛から作られた「Mozzarela di Bufala」を選びましょう。

冷蔵よりも常温に戻してからの方が、より深い味わいが楽しめます。
コクや絶妙な塩味は本場のものとはいかないまでも、モッツァレラの持ち味であるフレッシュさを楽しみたいのなら、移動に時間を要さない国内産もオススメです。


でも……やっぱり本場で食べてみたい!


南イタリアへ行くチャンスがあるのなら、ぜひともカンパニア州まで足を延ばし、本場の出来立てモッツァレラを試してみて下さい。

きっと、素晴らしい体験ができるはずです。


※編集部注:写真、文章構成の見直しをいたしました。初出時とは構成が異なる箇所がございます。ご了承ください。

ヘッダー・サムネイル・文中写真:Pixabay[Public Domain]


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Information

Agriturismo La Sorgente / Tenuta Vannulo





情報は取材時のものです。最新情報は各公式サイトなどをご確認ください。

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