シチリア

2016年03月15日

Italyii編集部

【コラム】イタリア人直伝、オリーブオイルはこうして使う!

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日本でもすっかり普及したオリーブオイル。生産の本場イタリアでは、どんな使い方がポピュラーなのでしょうか?

"黄金の液体”オリーブオイル


古代ギリシャ、ローマ時代には“黄金の液体”として崇められ、食用だけでなく宗教儀式にも使われてきたオリーブオイル。

地中海世界では古くから貿易の主要商品として、その流通を握る者に巨万の富をもたらしてきました。

現代でも地中海地域の国々にとってオリーブオイルは生活になくてはならないもの。

今回は、そんなオリーブオイル大国の一つであるイタリアで、現地イタリア人にその使い方を直伝してもらいました。


日本で馴染み深いオリーブオイルの使い方


日本での使い方は、やはり炒め油として料理に使ったり、近年はその美容効果を求めてエキストラ・バージンオイルを肌に塗ったりという使い方もポピュラーになっています。


Photo by Pixabay

Photo by Pixabay

Pixabay
Public Domain


一方、オリーブオイル大国のイタリアでは?


Photo by Tim Lucas

Photo by Tim Lucas

Photo by Tim Lucas


さて、イタリアではどうでしょう。

料理に関しては、とにかく何にでもオリーブオイルを使います。

熱を加えずカプレーゼやミネストローネの仕上げにかけて食べるというのも一般的。ただし、オイルを美容に使うということは稀なのだとか。


トスカーナのパン×オリーブオイルは絶品!


Photo by Podere Casanova

Photo by Podere Casanova

Photo by Podere Casanova[Fettunta with our Extra Virgine Olive Oil @ Podere Casanova - Montespertoli] CC BY 2.0


日本のレストランのように、小皿に入ったオイルをパンにつけて食べるというのはそれほどイタリアで一般的ではありません。けれど、トスカーナには秋限定でFettunta(フェットゥンタ)という食べ方があります。

これは、無塩の焼きたてトスカーナパンにニンニクを塗り、初摘みの搾りたてオイルをたっぷりとたらし塩をふって頂くのです。

初摘みオリーブのフルーティーなアロマがニンニクの風味と相俟って、この時期ならではの止みつきになる逸品です。


スウィーツにもオリーブオイルを!


南イタリア・カラブリア州のクリスマス菓子と言えば、沖縄のサーターアンダギーによく似たTurdilli(トゥルディッリ)。

日本ではあまりお菓子に直接油を混ぜることはありませんが、Turdilliは小麦粉や卵、ワインなどと一緒にオリーブオイルを練り込んで生地を作り、それを揚げて無花果(イチジク)の蜂蜜と絡めます。

まろやかな甘さ、そしてかりんとうとドーナツの間のような食感のオリーブオイル入りTurdilliには、ついつい手が伸びてしまいます。

参考リンク:Ricetta "Turdilli calabresi al vino"(外部サイトに移動します)


「イタリア版おばあちゃんの知恵袋」にもオリーブオイルが!


Photo by Simone Berna

Photo by Simone Berna

Photo by Simone Berna[Reading Some Good News.] CC BY 2.0


日本でも受け継がれる、おばあちゃんが伝えるちょっとした生活の知恵。イタリアでは、その中にオリーブオイルが登場します。

幼い頃髪の毛をきつく結わえたゴムがひっかかり、ゴムと一緒に毛が抜けてしまったという経験はありませんか?

そんなとき、活躍するのがオリーブオイル。結わえた部分に少し馴染ませるだけで、スルッと滑りよくゴムを取ることができるのです。

日本でも硬い蓋を開けるときに、油で滑らせたりすることがありますが、後の処理が面倒です。その点、オリーブオイルは美容にも使われているだけあって手や髪にも優しく、そのまま馴染ませてしまえば良いのです。


二日酔いや、いびき予防にもオリーブオイル……?


Photo by Pedro Ribeiro Simões

Photo by Pedro Ribeiro Simões

Photo by Pedro Ribeiro Simões[Siesta] CC BY 2.0


また、オリーブオイルを少し胃に入れておくと、アルコール分が吸収されにくくなり二日酔い防止に効果があったり、いびきのひどい人は寝る前に少量飲んでおくといびきをかきにくくなるのだとか(※)。


※編集部註…こちらのオリーブオイルの利用方法については、イタリアでの伝統をご紹介するものであり、効能があることを確約するものではありません。ご了承ください。


イタリアでは自家製オリーブオイルを味わうべし


A quick press, then oil


Photo by Giles Thomas[A quick press, then oil] CC BY-SA 2.0


都会ではなかなか難しいものの、田舎では秋になると多くの家庭で自家用オイルを作ります。

日本の精米所のように、イタリアの田舎町にはFrantoioという搾油所があり、収穫したオリーブをここで機械にかければその場で搾りたてオイルが手に入るのです。


Photo by tgoerblich

Photo by tgoerblich

Photo by tgoerblich[Green gold] CC BY 2.0

自家用オイルを作る場合、収穫時期や搾るまでの時間によって風味や香りが異なってきます。10月末~11月前半、緑~紫になりかけた早摘みの実は抗酸化物質が豊富で質が高く華やかなアロマが楽しめます。

早摘ならではの僅かにピリッとした味わいも特徴的。トスカーナやカラブリアでは、完熟したオリーブよりもこの時期のオリーブが好まれているようです。


フレッシュな味わいを楽しめるのは搾油してすぐ!


また、一般には収穫直後~2、3日以内に搾油すればフレッシュな味わいが楽しめますが、収穫してから時間が経つほど独特のクセが出てきます。


Olive picking


Photo by Giles Thomas[Olive picking] CC BY-SA 2.0


家庭にお邪魔してオイルを味見するというのはなかなか難しいかもしれませんが、近年流行っているアグリツーリズモ(農場体験)などに参加すれば、農場で採れたオリーブで作るオリジナルな搾りたてオイルを味わうことができます。

ぜひ、トライしてみてください。


お土産用オイルを選ぶコツと、ライターいちおしメーカー


Photo by John Seb Barber

Photo by John Seb Barber

Photo by John Seb Barber[Olive oil bottles] CC BY 2.0


オリーブオイルは酸化してしまうと味も香りもすっかり変わってしまうため、酸化を促進させる太陽光や空気に触れさせないことが重要です。

そこで、観光中に街の土産物屋などでオイルを買う場合は、窓際に置いているものや透明なボトルに詰められているものは避け、遮光性のある黒いボトルやしっかりと密閉されているボトルを選びましょう。

現地在住者にも美味しいと評判で日本でも手に入るおすすめメーカーが、シチリア産のOgghiu(オッギュ)です。

香り高く鼻に抜けるアロマ、オリーブそのものの深い味わいは、単に油っぽいオイルとは一味違った高品質な逸品です。

少しお値段は張りますが、トライしてみる価値ありです。


■参考リンク:Ogghiuの生産メーカー「サナコーレ社」公式サイト[英文]


旅のお土産に、お気にいりのオリーブオイルを!


さて、イタリア人直伝、オリーブオイルの使い方はいかがだったでしょうか。

さすがオリーブ大国イタリアならでは。オリーブオイルは人々の生活にしっかり根付いているのです。

同じイタリアでも、産地によって様々な風味を持つオリーブオイル。

どこのものが美味しいか、お気に入りのボトルを見つけてみてはいかがでしょう。


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情報はライター取材・執筆時のものです。

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